丸ぐけの帯締め
現代のすっきりした装いの着物には組み紐系の帯締めがぴたりとはまると思う。伸縮性もあって締め心地もよさそうだ。
しかし私の好きな裾や袖口に袘綿の入った昔風の着物にはちょっとそぐわないような気がする。
ここはやはり存在感のある丸ぐけの帯締めの出番だろう。着物や帯の重厚さにマッチするのは太めの丸ぐけだ。
歌舞伎の姫君などが締めている丸ぐけはほれぼれするほど太くて立派だ。
そんなのを是非締めてみたいと思ったが、今は組み紐系の全盛で丸ぐけなどは少数派なので、なかなか気に入ったものは手に入らない。細めのものはあるのだが、私の思い描くような太いものはほとんどない。
そこで自分で作ってみることにした。
今回は紗綾形紋綸子の端切れと、芯には持ち手芯と呼ばれる手芸材料を使った。
作り方は至って簡単で芯に布を巻きつけてくけていき、両端をくくるだけだ。
①まず表地を中表に据えて、縫い始めの端を1センチ位折ってしつけを掛けておく。
②次に芯をその上に置き、上の端を芯に巻き付け、糸で留めていく。
③次に下の端をその上にくるりと巻き付け、しつけで仮留していく。
④②で折った端の折り目を細かく針ですくい、一周囲したら、キュッと引き締める
⑤そのままの糸で③でしつけを掛けたところをくけていく。
反対側の端までくけたら、縫いはじめと同じように端の処理をする。
⑥最後に仕付け糸を抜いてできあ
がり。
ついでに共布で抱え帯も作ってみた。