色無地の引き振袖


床に届きそうな長い袂、ゆったり引いた裾が畳を滑ると心地よい衣擦れの音が…
引き振袖は着物の究極の美しさを表している。
その引き振袖を仕立てようと思った。
しかし一つ難しい問題がある。それは生地がなかなか手に入らないということだ。
普通の振袖用の反物ならたやすく手に入るのだが、身丈が足らず使えないのだ。
生地がなければ仕立てようがないな…と半ばあきらめかけていたのだが、ある日何気なく見ていたヤフオクの画面に目が止まった。
四丈物(17m余)の紗綾形の白生地だ。これを染めれば何とかなるではないかとそう思った。
しかし染めといってもいろいろあるだろうが、柄に染めるにはどのくらいかかるか見当もつかない。でも無地染めならそんなにかからないだろう。
ということで早速その白生地を手に入れて、染めてもらった。
 
地紋が少し大きめの紗綾形の紋綸子で、すべすべとした滑らかな手触りでとても着心地がよい。
昔の着物のように袖袘と裾袘には綿をたっぷりと含ませた。
でも地紋はあるが無地なのでやや華やかさに欠け、ちょっと物足らない。
上に重厚な打掛でもまとったらいいかも知れない。
打掛か…さすがに打掛を仕立てるのはちょっと

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