雪乃幻想(4)

 その日は春も間近というのに夕方から雪もちらつき、底冷えのする晩でございました。

こんな日は好きな重ね着をして絹のぬくもりにくるまれるのがこの上ない悦びなのでございます。

はじめにたっぷり真綿を含ませた真っ赤な綸子のお襦袢をまとい、その上に鹿の子の綿入れ襦袢を重ねました。

綿入れ襦袢二枚重ねでございます。

お着物も綿入れで、薄桃色綸子引き振袖三枚襲をゆったり衣紋を抜いてまといました。

五枚重ねの分厚い綿入れが雪乃の華奢な身体を包み込んで、とろけるような心地よさでございます。

 

「こんな着付けには硬い帯よりもこちらのほうが良いでしょう」

お母さまそういいながら朱の紋緞子のやわらか帯を前結びにしてくれたのでございます。

 

これが今宵雪乃のお寝間の装い・・・

「今宵もたんと可愛がってもらうのですよ」

そういうお母さまの声を背に、雪乃はお義父さまのお閨へと向かったのでございます。

 

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雪乃幻想(3)

雪乃はお母さまにお仕置きされました。

後ろ手に縛められて柱に括りつけられたのです。

更に裳裾を露わにされながら太股に縄を打たれて鴨居に吊るされたのでございます。

こんな辱めを受けながら被虐の悦びに震え、雪乃の男の徴は赤い襦袢を押しのけて天に向かって屹立していたのでございます。

男の身ながら高島田に結い上げ、桜色のお引きずり振袖を着せられて折檻を受ける・・・甘美な倒錯に身を任せた雪乃は次第に被虐の深みへとはまっていくのでございます。

 

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雪乃幻想(2)

文庫結びが好きな雪乃はお母さまにお願いして特別大きな文庫に結んでもらいました。

 

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白いうなじを露わににして胸高にきつく締められた幅広の帯・・・

その重さと拘束感に苦しさよりもむしろ心地よさを覚えるのは被虐への誘いなのでしょうか。

雪乃の心には以前芝居で観た金閣寺の雪姫の妖艶な姿がよみがえっていました。

いつか雪乃もあのように荒縄で縛られ、柱につながれてみたい・・・そんな想いに耽る雪乃なのでございます。

 

 

 

雪乃幻想

今宵も雪乃は高島田に髪を結い上げ、お引きずり振袖三枚襲をまとってお義父さまのお寝間へ召されました。

 

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華やかな友禅の大夜着に二つ枕の艶めかしいお褥を前にして、やわらかな綸子の衣裳の奥に秘められた雪乃の股間はすでに怒張し、お菊はしっとりと潤い始めているのでございます。

 

義理とはいえ息子の身でありながら、夜毎伽羅を飾りお義父さまと枕を交わす…
これが雪乃の身の上なのでございます。

 

 

 

 

マイブームは黒の掛け衿

ふとした思い付きで振袖に黒の掛け衿を掛けてみたら思いのほか具合いが良く気に入った。

それ以来いろいろな着物に試してみてはその変化を楽しんでいる。

今回はお引きずり振袖に黒ビロードの掛け衿をつけてみた。

 

 色無地の引き振袖に黒の掛け衿など現実にはあり得ない設定だと思うが、すべすべ綸子のお引きずりに滑らかな黒ビロードのコラボはなかなか萌え度アップだ。

できれば帯もそれ合わせて柔らかめの昼夜帯を角出しなどにむすぶのがふさわしいのだろうが、あいにく帯は文庫しか結んだことがない。

ちょっと不釣り合いだが致し方ないところだ。

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おからげにしたお引きずりの裾から除く赤い襦袢が色っぽくて好きだ。

 

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赤い襦袢を着て艶やかな練り絹のお引きずりをまとう・・・男としてこれほどの悦びはない。

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この真っ赤な襦袢の下に熱き男の血潮がたぎっている。

とはいえ、撮影中はなぜかおとなしくなっているのだが・・・

 

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こんな格好をしているとちょっと乱れてみたくなる。

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やはり最後はこうなる。

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黒の掛け衿

先日取り上げた対丈の綿入れ振袖に黒の掛け衿を掛けてみた。

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 時代劇でよく見かける町娘や商家の女将さんなどが着物の衿に掛けているものだ。着物の衿は汚れやすいのでそれを防ぐためのものだから、基本的に普段着に付けるもので、晴着やよそ行きには付けない。

普通は黒繻子や黒八丈を用いるようだが、丁度ビロードの布があったのでそれにしてみた。

黒繻子は光沢があり、白っぽく見えることがあるが、ビロードは光を吸収して漆黒のようだ。

ベルベットタッチといわれるように絹とはまた違った独特の滑らかな手触りが心昂ぶらせる。

 

振袖は晴着なので黒い衿を掛けることはあまりないと思うが、時代劇で町娘などが黒繻子を掛けた振袖を着ているのを時折見かける。

あれは黒衿を掛けることによって奢侈禁止令を逃れるためと聞いたことがある。

 

この着物は自分としては普段着のつもりなので黒衿を掛けてもおかしくはないはずだ。

もともとこの着物はぼんやりとした色柄なので黒い衿がアクセントになってその対比が新鮮に感じる。

帯は昼夜帯をだらりに結ぶのがいいと思うが、半幅の博多帯ではちょっとちぐはぐな気がする。

 

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綿入れお腰その2

綿入れお腰の心地よさに味をしめて邪な好奇心はエスカレートし、お引きずりの綿入れお腰を仕立ててみた。

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お引きずりの着物が好きなので、お腰もお引きずりにしてみたらとあまり深かく考えなかったのだが、いざ出来上がってみるとあまり実用性はないと思った。

普通の着物のときには無理だし、付けるとすればお引きずりのときだが何もわざわざお腰をお引きずりにする必要はないようだ。

 

何でも重ね着するのが好きなので、前に仕立てたお腰と二枚重ねにしてみた。

綿入れの腰巻を二枚重ねて着るなどこれはどうみても変態だ。そもそも女の着物を男が着ることからして変態のようなものだが…。

普通のことをしていては当たり前すぎて面白味がない。異常性、非日常性が高まるほど心が昂る。

 

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素肌に綿入れお腰を巻き、その上に綿入れお引きずりお腰を重ねる。その上に纏うのは

綿入れお引きずり振袖二枚襲。

 

たっぷり綿を含んだすべすべ綸子がじんわりと下半身を包み込んでとろけるような心地よさだ。

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